進撃する馬 (疾走するもの) 📖 アル=アーディヤート【第100章】クルアーン~不必要に欲求に囚われないこと

進撃する馬 (疾走するもの) 📖 アル=アーディヤート【第100章】クルアーン~不必要に欲求に囚われないこと
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アル・アッディヤート(アラビア語: العاديات, al-/ādiyāt、Al-Adiyat “The War Horses which run swiftly” 別名 “The Courser, The Chargers” 「駿馬」)は、クルアーンの第100章であり、11節から成る。この章は初期のメッカで啓示されたと考えられている。

 

100. THE RACERS (al-'Adiyat) 100. THE RACERS (al-'Adiyat)
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العاديات【アラビア語】‎

アラビア語アル=アーディヤート

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進撃する馬 (疾走するもの) アル=アーディヤート【日本語訳】

 

 

慈悲あまねく、慈悲深いアッラーの御名において。
1 息を荒げて疾走するものにかけて、

2 火花を散らすものにかけて、

3 夜明けに襲いかかるものにかけて。

4 砂塵を巻き上げ、

5 真っ只中をつらぬく。

6 本当に人間は、自分の主に対し恩知らずである。

7 自分自身が、そのことの証言者である。

8 そして本当に、富を愛すること凄まじい。

9 しかし、知らないのか。墓の中にあるものがまき散らされ、

10 胸の中のものが暴露されるとき、

11 本当にその (復活の) 日、主は彼らのことを熟知している。

 

進撃する馬 (疾走するもの) アル=アーディヤートについての解説

クルアーン進撃する馬
 

馬はとても忠実な生き物だ。主人のためなら、とことん自分を犠牲にする。戦場でさえ、馬は主人のそばを離れない。これは、人間がどのように振る舞うべきかを示す例である。馬が人間に忠実であるように、人間も主に忠実であるべきだ。しかし、実際はそうではない。

この世では、動物は主人に感謝を示すが、人間は主に感謝を示していない。動物は主人に対する義理を知っているが、人間は主に対する義理を知らない。動物は主人に完全に従順だが、人間は主に完全に従順とはいえない。

人間は、自分に忠実な動物を高く評価する。それなのに、神の目には、主に忠誠を尽くす者だけが評価に値するということが、どうしてわからないのだろう?人間を盲目にするのは富への執着である。自分の経験からすら真実を学ぶことができないのだ。

この章は、11節から成り、イスラームの最初の数年で啓示されたもの。アーディヤートとは hunter ハンターを意味する。

イスラーム以前のアラビアの人々は、偶像を崇拝していた。預言者アダムやイブラヒムが崇拝していた真の神であるアッラーを忘れてしまっていた。審判の日のこともを忘れて気にしなかった。ただただ貪欲になった。そのために、道徳・倫理的信念を失い、あらゆる悪事を働くようになった。この章は、そのような悪い人々に対する警告である。

盗み、略奪し、金のために殺し、犯罪を犯す人々。アッラーが授けてくださった力強い馬。しかし、悪人は、その馬を強盗に使って人を襲った。その悪行のために、一般民衆は夜も安心して眠ることができなかった。

アッラーは、この世で必要なものをすべてを与えてくださる。その贈り物をアッラーの掟と秩序に従って使えば、幸せで平和な生活を送ることができる。ところが悪人は、アッラーの贈り物を悪いことに使い、より金持ちになり、より権力を持つようになる。

私たちはお金を稼ぐ必要がある。だが、お金のために狂ってしまってはいけない。生きていくためにはお金が必要だが、お金に夢中になりすぎると、人生も破壊されてしまう。

これは審判の日のことを思い出させてくれる。いつか私たちは死ななければならない。その裁きの日には、善行も悪行もアッラーに隠し事をすることはできない。アッラーはすべての人々に公正な裁きを下される。その裁きについて、誰も文句を言うことはできない。

この世で私たちは、人を判断するのに行動だけを見ている。その人の本心や心の中はわからない。しかし、アッラーは私たちのすべての行動と心の中にある意図をお見通しなのだ。

この章の重要な教訓は、アッラーに感謝し、不必要に欲求に囚われないことである。そして、審判の日を信じること。信じなければ、間違った道に進み、平気で悪いことをしてしまう。いずれ、私たちの行動や意図のひとつひとつが上げられ、裁かれるということを忘れてはいけない。

 

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THE RACERS (al-‘Adiyat)【英語訳】

 
コーラン100章アル=アーディヤート
 

In the name of God the Gracious, the Merciful.
1 By the racers panting.

2 Igniting sparks.

3 Raiding at dawn.

4 Raising clouds of dust.

5 Storming into the midst.

6 Indeed, the human being is ungrateful to his Lord.

7 And he bears witness to that.

8 And he is fierce in his love of wealth.

9 Does he not know? When the contents of the graves are scattered around.

10 And the contents of the hearts are obtained.

11 Their Lord, on that Day, is fully informed of them.

 

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参考図書: