月と植物と農作物【ルナ・ガーデニング】月の満ち欠けと月の周期の活かし方

月と植物と農作物【ルナ・ガーデニング】月の満ち欠けと月の周期の活かし方

この地球ではあらゆるところに月の影響がみられます。

月のサイクルが植物に関係してるかな?
ガーデニングや農業に月の周期をどう取り入れたらいいかな?

そう思っている方はぜひじっくり読んで活用してください。
ここでは月の満ち欠けを活用しているアメリカとヨーロッパの特徴をルナ・ガーデニングとして詳しく解説していきます。

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ルナ・ガーデニング

異なる伝統がある

月の周期とガーデニング太古の昔から、人々は月のサイクルを生活の指針としてきました。

これは迷信ではなく、現代の最新の技術を誇る科学でさえ、生物(例えば植物など)が月のリズムと目に見えないながらも強く、密接につながっており、その生命活動を月と同期させていることを示す研究がたくさん存在します。

残念ながら、月のサイクルをガーデニングに利用できるような、科学的に検証された決定的なルールがないのです。

その代わり、月の満ち欠けを利用したガーデニングの伝統は、1つだけでなく、少なくとも2つ以上の異なる伝統があります。この2つの伝統をアメリカ式とヨーロッパ式として、それぞれ見ていきましょう。

どちらの伝統にも多くの実践者がおり、そのルールを裏付ける実験結果も数多く記録されています。お互いのルールはかなり異なり、矛盾しているところもあります。ですから、まず試しにどちらかの伝統に従うかを決め、それに合わせてやってみることをお勧めします。

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アメリカ式の月とガーデニング

アメリカ式ルナ・ガーデニング アメリカ式ルナ・ガーデニング

アメリカの伝統的なルールは多くの書籍に記載されていますが、非常にシンプルです。それらをまとめると、以下の通りです。

主なルール

  • 地上に結果を出したいなら、ワキシング・ムーン(上弦の月)を利用する。つまり、新月から満月までの間、月が明るさを増しているときに花やイチゴ、トマトなどを植える。
  • 土の下で結果を出したいなら、ウェイニング・ムーン(下弦の月)を利用する。すなわち、ジャガイモやニンジンを植えるなら、満月から新月までの間に植えること。
  • 実りと関連する星座のサインはおうし座、かに座、てんびん座、さそり座、やぎ座、うお座で、月がこれらの星座にある間は成長を促すことを行うべき。(月が各サインに滞在するのは約2日半)
  • 不毛と関連する星座のサインはおひつじ座、ふたご座、かに座、おとめ座、いて座、みずがめ座で、月がこれらの星座にある間は、剪定、切断など、成長を妨げることをするとよい。
  • トロピカル・ゾディアックを使う。(西洋占星術で一般的に使われている星座の体系)

以上がアメリカで一般に使われている月を利用したガーデニングのルールです。

ヨーロッパ式の月とガーデニング

ヨーロッパ式ルナ・ガーデニング ヨーロッパ式ルナ・ガーデニング

ヨーロッパでは月を使ったガーデニング法がいくつかあるようです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

ルート・リーフ・フラワー・シードサイン

月の星座とガーデニング

ヨーロッパ式では月がどのサイン(星座)にあるかが最も重要で、アメリカ式のような月の満ち欠けはあまり関係ありません。月の満ち欠けは、実はヨーロッパの伝統ではそれほど重要ではないのです。

サイン(星座)には4つのグループがあります。

  • シード・サイン:おひつじ座、しし座、いて座
  • フラワー・サイン:ふたご座、てんびん座、みずがめ座
  • リーフ・サイン:かに座、さそり座、うお座
  • ルート・サイン:おうし座、おとめ座、やぎ座

ヨーロッパの伝統的な占星術では、月がシード・サインにあるとき、植物のエナジーは主に果実と種子に集中し、これらの部分がより活発に成長すると考えられています。そのため、果実や種子を目的として栽培される植物(リンゴ、トマト、豆、穀物など)の栽培に最も適しているとされています。

月がフラワー・サインのいずれかにあるとき、花の成長を活性化させます。もちろん、によいでしょう。そしてアーティチョークやカリフラワーなど、植物学的に果実が花である植物の栽培におすすめです。

月がリーフ・サインにあるときは、植物のの部分の成長を促進します。キャベツやサラダ菜、ほうれん草などの栽培に最適な時期です。

ルート・サインに月があるときは、植物の樹皮や地下部分がよく発達する時期です。ジャガイモ、ニンジン、タマネギなどの栽培に適しています。

アポジー&ペリジー(遠地点と近地点)

月と太陽のアポジーとペリジーアポジー(遠地点)は月の軌道の中で地球から最も離れた地点、ペリジー(近地点)は月が地球に最も近づいた地点。
ヨーロッパでは、ペリジーの日は月の影響が強いので、土や植物を扱う作業は避けるべきだとされています。

月が地球から遠ざかるときの植物の成長に与える影響は、地球が太陽から最も離れる時期、つまり真夏に例えることができます。

真夏の植物は、成長力が低下し、種が実りだす傾向があります。このように、月のアポジーが種子植物に与える影響は、まだ比較的有益であると考えられます。しかし、葉物作物の種まきには、この時期は明らかに不利でしょう。この時期に播いたニンジンは簡単に木化してしまいます。アポジーに植えることでポジティブに反応する作物はジャガイモです。

月のペリジーの影響は全く異なります。ペリジーは地球が太陽に近づく真冬に例えられます。

ペリジーの日に苗床を用意して種を蒔くと、発芽が悪くなってしまいます。また、その多くは生育がやや阻害され、カビや害虫の攻撃も受けやすくなるそうです。

アポジーの日は主に晴天で、ペリジーの日は主に曇、大雨、雨になると考えられています。

ルナ・ノード(月のノード)

月のノードとは月の軌道の中で、月が黄道(太陽が回る道)を横切る点をルナ・ノードといいます。

ヨーロッパの伝統では、月がルナ・ノードを通過する日は、土を耕し、種をまき、収穫するのに不利になると考えられており、これらも重要視されているようです。

月がノードにあるときに種をまくと、その成長に悪影響を及ぼす可能性が高いというのです。

植物や作物を扱う際には、ノードが持つ影響を考慮して、これらの特定の時期を避けることが望ましいようです。

ルナ・ノードに関しては、こちらの記事もあわせてごらんください。
ルナ・ノード (月のノード) は人生の指針となる?

日食・月食

日食・月食とガーデニング日食・月食は月のノードに関連していますが、より長く、より顕著な影響を及ぼすようです。これらは新月か満月が月の節点の近く(節点から5度以内)で起こると発生します。新月は日食に、満月は月食になります。

日食・月食は地球のエナジー・フィールドにとって大きな障害となるため、日食・月食の近日での活動を避けることが一般的に推奨されています。

古代バビロンの初期の石版には、日食・月食の前後は土地が不毛になると信じられていたことが記されているとか。この信仰は、他の信仰よりも長く続いていました。

フランツ・ルルニによる初期のバイオダイナミック・カレンダーでは、日食の後の数日間は重要な種をまかないことを提唱し、その後継である現代のトゥーンカレンダーでは、日食の日だけを作付けに適さない日としてあげています。

オランダには、植えてから9年経ってようやく小さな苦い実をつけるようになった貧弱な梨の木が数本植わっている庭があります。オランダの著名な占星術師、カレン・ハマカー=ゾンターグが、試しにわざと日食の不吉な時刻に植えたのだそうです。

惑星のアスペクト

アスペクトとガーデニング

惑星は天空を移動するとき、お互いの間の角度によりある関係を形成します。この角度を占星術ではアスペクトと呼びますが、ここでは最もよく使われるアスペクトをそのシンボルマークとともに紹介します。

  • ☌:コンジャンクション(0°)
  • ☍:オポジション(180°)
  • △:トライン(120°)
  • □:スクエア(90°)
  • ⚹:セクスタイル(60°)

このうち、オポジションとスクエアは、困難、抑制、ストレスなど、一般に「悪い」ものとされています。トラインとセクスタイルは、調和的で成長を促すため、一般に「良い」とされています。コンジャンクションは、アスペクトを形成する惑星の性質に依存するため、それ自体は中立的な性質です。

主なアスペクトはモバイルアプリやWebアプリなど、またはエフェメリスで確認できます。それらを活用するためには、惑星のシンボルマークも知っておく必要があります。

  • ☉:太陽
  • ☽:月
  • ☿:水星
  • ♀:金星
  • ♂:火星
  • ♃:木星
  • ♄:土星
  • ♅:天王星
  • ♆:海王星
  • ♇:冥王星

エフェメリスではたくさんのアスペクトが見られるでしょう。どのアスペクトを好んで使うか、どれを最も重要視するかは、人によって異なるようです。

いくつかの意見をまとめてみました。これらを参考に自分でよさそうなものを選んで活用してください。

  • オポジション:植物の生命現象がより強くなること。これは、数日前から始まり、オポジションの時点まで増加する。両惑星の力が相互に浸透し、増大し、強め合う。
  • コンジャンクション:惑星が相互に影響を高め合うのではなく、むしろ打ち消し合う。
  • 月-土星のアスペクトは、農業や植物の生命にとって特に重要。
  • 月-太陽のアスペクトも重要。
  • 月-金星のアスペクトは、花を扱うのにおすすめ。
  • 月-土星のトラインとセクスタイルは、大地を耕し、種をまき、植物を植えることが勧められる。
  • 月-土星のスクエアとオポジションは、ガーデニングのあらゆる事柄に対処することを避けるときである。
  • 月-太陽のアスペクトは、つる性植物の栽培に重要であり、特にトラインは好ましい。

月のアセンディングとディセンディング

月の周期と農業月のディセンディングとアセンディングは、ルナ・ガーデニングではかなり頻繁に使われる要素で、重要視されています。

アセンディングとは、昇っていくこと、そしてディセンディングとは、下って行くことをあらわします。
これは、月の出や月の入り、月の満ち欠けとは関係がありません。誤解しないようにしてください。

月がいつ昇り、いつ下るかを知る最も簡単で正確な方法は、トロピカル・ゾディアックが適切です。

ゾディアックの山羊座の後半からみずがめ座、うお座、おひつじ座、おうし座、ふたご座、かに座の前半に月が位置するときは、アセンディングしていると言えます。この時期は植物がより多くの樹液を含み、地上部分の活動が活発になる時であるといわれています。

例えば、穂木の切断、接ぎ木、果汁の多い果実の収穫、シルバーバーチなどの樹液採取などに良い時期です。ただし、この時期に樹木の剪定や乾燥のために植物を切ることは避けた方がよいでしょう。芝生の刈り込みは、月が昇っているときに行うと生育が盛んになる傾向があるので、空気を入れるのに良い時期です。

月は、かに座の後半から、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座、やぎ座の前半に位置するとき、ディセンディングしていることになります。

月が下降するとき、植物の体液の流れも下降し、主に根で成長が起こります。根菜類や早く乾かしたい植物の地上部を収穫したり、剪定、枝打ち、植え替え、耕作、堆肥や肥料を撒く、伐採などに良い時期です。この時期に刈り取られた芝生は、より強い根を形成し、土壌をより強固に固定するでしょう。

月のワキシングとウェイニング

ヨーロッパの伝統に則ったルナ・ガーデニングは、ワキシング・ムーン(光が増している)、ウェイニング・ムーン(光が減っている)については、あまり気にしていないようです。しかし、少数派での見解もあるので参考にしてみましょう。

植物は月光によって生命力を増し、満月が近づくにつれて寄生虫や病気に対する抵抗力が強まる。この時期に収穫された野菜や果物は保存性が高く、食べるとより生命力が強くなり、切り花は生けると長持ちする。貯蔵牧草や刈り取った干し草は品質が良く、堆肥は温かく、人がいると動物の不安は少なくなる。
月明かりが弱くなると、植物の活力も弱まるが、限定されたエナジーは高まる。この時期には色、香り、味がより感じられ、栄養や薬効がより顕著になる。しかし、収穫した作物を自然のまま保存することは難しく、この時期は食品の保存、ジャム作り、ワインの瓶詰めに適している。殺虫剤、殺菌剤もより効果的。

以上がヨーロッパで使われている月を利用したガーデニング方法です。たくさんあるので、どれか選んで試してみてください。日本なら味噌や漬物など発酵にも応用したりできるのではないでしょうか。

 

ここまでみてきて、月の動きがガーデニングや農作業に役立つことは間違いないですね。
あなたは、これらをどんなふうに活かせそうですか?

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