フロイトは古い?恋愛への家族からの影響
精神科医フロイトの催眠療法の登場から1世紀以上たちますが、人々はハッピーになっているのでしょうか?
家族関係はうまくいっているのでしょうか?
催眠療法は必要とする人以外にはあまり求められているものではありません。
一般の私たちには、もっとシンプルで実用的な、効果の高い方法で家族関係の問題に対応できます。
催眠療法のように何時間も座っている必要もないものです。
アクセス・コンシャスネス の創始者である ギャリー・ダグラス はフロイトの、幼いころの経験が人生に影響をあたえるという考えに同意しています。
しかし、ダグラスはこのような経験により植えつけられた影響を、簡単ですばやく効果的に変えることができる方法を知っています。
ダグラスは子供が2歳になるまでに “NO” という言葉を覚えるということを見てきました。
まだ自分と他人の違いも、両親もわからないころからです。
子供は親の全てを見て学ぶといいます。人間関係・男女関係も親から学んでいるとか?
このような幼いころにプログラミングされたものさえ変えることができるツールがアクセス・コンシャスネスの クリアリング・ステートメント です。
クリアリング・ステイトメントとは、簡単に言えば、エネジー的に “固定されたもの”(stuckness)の起点を変化させるようユニバースに委ねるものです。
その起点に”point of creation(POD)” をもたらすようにさせていきます。
それは植物の種のようなもので、PODされると、そこからその問題が生じてきます。
植物も種がなくては育ち始めません。
アクセス・コンシャスネスのステートメントで、フロイトのいう子供のころの経験により固定されたものを取り外すことができます。
これは、あなたがあなたの問題の起点を知らないとしても、このステイトメントの意味がわからなくても、どのように作用するのか理解していなくても大丈夫です。
どちらにしても働いてくれるものだからです。
何回も繰り返し、これを用いることで、どんどん深いところに固定されているエナジーにたどりつくことができます。
わたしたちの幼少期には、自然な欲求として、両親をハッピーにしたいというものがあります。
それが、この世に生まれてくる目的の一つであるとダグラスは言います。
わたしたちは両親に幸せかどうか聞いたりはしません。
幼いころには両親が幸せであることを選んでいるのか、いないのかも知らないでいるのです。
両親が幸せでないとき、わたしたちは両親を幸せにできていないという失望から焼印のようなものが押されてしまいます。
それは、その後も何度も反映され、わたしたちのパートナー選びにも同じようなことが繰り返されていきます。
両親を幸せにできなかったけれど、もう同じ失敗はしたくないと、パートナーの相手を幸せにしようと試み、その相手を選んでいます。
心理学的にも、男性は自分の母親のような人と結婚し、女性は父親のような相手を選ぶといわれます。
これは少なくとも、わたしたちが両親と同じようなエナジーを持つ人を選ぶ傾向にあるためです。
両親から得られなかった愛を、選んだ相手に期待してしまうのです。
子供たちが望むような愛を与えたり伝えたりすることができない両親がどれだけいることでしょう。
これは問題ではないですか?
恋愛関係において、いつも似たような相手を選び、同じような失敗を繰り返してしまう人が多くいます。
初めから、自分をうまく愛してくれないような相手を選んでしまっていることになります。
まずは昔の家族関係の問題を解決しないことには、今の恋愛関係もうまくいくはずありません。
このままでは、わたしたちが望むような愛はけして得られることはないでしょう。
ダグラスはフロイトの言うように、両親の愛情が子供の将来のセックスに対するものには関係しないと見ています。
4人の子供を持つダグラスは、幼い子供たちがとてもセクシーだということに気がつきました。
自分の子供にセクシャリティを感じることを非難する人が多いものですが、ダグラスは行動に移すことなく、そのエナジーを楽しんできました。
親としては、子供には性に対して健全なものを保って欲しいと願います。
自分の子供をセクシーと思うなんて、いつか犯してしまうのではと怖くなってしまう人がほとんどです。
ダグラスによれば、セクシャリティは “生命のエナジー(the energy of living)”です。
誰もが自然の中で感じるものであり、癒しであり、思いやりでもあり、育み、創造性があり、広がりのあるものです。
そして、とても喜びに満ちているものなのです。
親が子供に対してセクシャル・エナジー(本当の思いやり)を拒むということは、その子供のセクシャル・エナジーを断ち切ってしまうということになります。
あなたが親の立場ならば、子供のセクシャル・エナジーを全く見ないで感じないようにするか、または、何の偏見も持たずに自然に受け止めるかのどちらかを選ぶことになります。
もし、あなたがそのエナジーを絶対に遮断したくなかったとしたら?
あなたの子供たちのエナジーに違う観点がでてきますか?
もし、あなたの恋愛問題が両親との問題から来ているとしたら、どうしたらいいのでしょう?
まずは、よく自分が何をしているのか見極めることだとダグラスは提案しています。
それから、自分自身に相手のことを聞いてみます。
“この人は両親のどちらかに似ている?”
“本当は、わたしはそのどちらかの親とセックスしたいと思っていた? 親はわたしとセックスしたいと思っていた?”
これらの質問で軽くなるような感覚があれば、それはYES、本当のことです。
この答えがYESかNOかどちらだとしても、それはいい・悪いのどちらでもありません。
そういった判断をしてしまわないことです。 ただ知ることが重要なのです。
知ることで、そこから変化が生まれ、解放されていきます。
また、父親のことを愛するべきなのに、とても嫌っていたという人もいます。
父親を愛し、同時に憎んでいた。 そして、今や選ぶパートナーも同じように愛し、また憎む、というパターンもよくあります。
あなたが誰かを、自分の親みたいだと思ったとき、その人と合わない部分がが見えなくなってしまいます。
信じられないようなことですが、そのように作用しています。
もし、あなたが親との問題を解決するために、今のパートナーを選んでいるとしたら、次のように問いかけてみてください。
“わたしと一緒にいる人は誰? 親? 本当は誰?”
このように質問していくことで、あなたのパートナーの本来の存在が見えてくるようになります。
両親に対しての見解が変わってきましたか?
ダグラスは、子供が親を選んで生まれてきていると確信しています。
わたしたちが、自分たちとして存在する10年くらい前の、まだ肉体がないころから、これから何が起こるかを知っていて、その準備をしています。
そして、自分がしたいことができるように、ぴったりの親、ぴったりのタイミングを選んで生まれてきています。
わたしたちがどのように育っていくかは両親が責任を担っています。
家族間のパターンのリミットがはずされることを、きっとフロイトはあの世で喜んでいることでしょう。